食べる仕草を美しく。大人の食べ方マナー
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食べる仕草を美しく。

大人の食べ方マナー

食事の席で恥をかかないためにも、マナーは身につけておきたいもの。楽しく美味しく食事を楽しむためにも、大人の嗜みとして知っておきたい作法「から料理を楽しむワザまで、食事中のマナーについてお伝えします。

魚介類をキレイに食べるワザ

三枚に下ろしたつもりで分けて考えると簡単です。まずは背ビレ、胸ビレなどをはずしてから上半分の身から食べていきましょう。箸で切りにくい皮はくるくるっと箸でつまんで剥がしても良いです。

食べ終えたら頭ごと骨をはずし、皿の向こう側へ置きましょう。下半分の身を食べる時に裏返すのはNG。ひっくり返さずに中骨を外して下半分の身を食べましょう。また身を食べる時、小骨を取るために身をほぐそうとす……

●塩焼きの鮎

まずにヒレを取り、箸を寝かせて背から尾にかけて、身を軽くつぶしましょう。身と骨が離れやすくなり、食べやすくなります。次に頭を取り、尾から中骨を一気に抜きます。鮎は上品に食べるようにはできていないので、……

●殻付きのエビ

エビの頭を口に入れて噛み切り、汁を吸います。前歯と舌先で殻をむいて、殻は箸にのせてお皿へ。殻を外した東部にわさび醤油をつけて食べるとおいしい。

●カニ

お尻から持ち上げて甲羅を外します。メスのお尻部分には内子(ドロドロ)と外子(プチプチ)という卵が入っているので、それが美味。胴はガニ(肺部分)を取り除き、足の付け根あたりのみをしっかりかきだします。足……

肉のうま味を堪能するコツ

●焼肉

タンなどの塩焼きから焼き始め、タレ、味噌の順に焼くと網はキレイなまま。また、自分の分は自分で焼くのが焼き加減をぴったりに仕上げる第一歩。肉は全て高温でさっと焼くことが大切です。サンチュやエゴマに肉やキ……

●ジンギスカン

トップに牛脂をのせて鍋全体に行き渡らせ、十分熱してから肉を焼きます。この時、ごま油で焼くと香りが楽しめるのでおすすめ。ラム(子羊)のうちはレアでもOKですが、マトンではやめた方がよいでしょう。野菜は鍋……

●すきやき

<関東と関西の違い>割り下と呼ぶダシを鍋に入れて、肉と野菜を同時に煮るのが関東。醤油・砂糖などを肉にまわしかけて焼くのが関西。基本的にお店ではお任せしたほうが無難です。牛肉のそばに白滝を置かないこと。……

●しゃぶしゃぶ

お湯が対流しているくらいの温度で肉を投入。一枚ずつ箸で泳がせるようにし、軽く表面の色が変わるぐらいで鍋から取り出します。お皿に入れる前に少し水を切ります。アクをこまめに取ることを忘れずに。

麺類の奥深い味わいを楽しむ

●つけそばのおいしい味わい方

最初はつゆにつけず、2、3本つまんでそのまま食べてみましょう。麺の味やつゆの濃さがわかってから、薬味を入れます。噛めば噛むほど味が落ちるので、ツルッとたべて喉ごしで味わいましょう。10〜11月の新そば……

●うどんの種類

・釜揚げ...茹でた麺を、そのままゆで湯と一緒に鉢に入れたもの。・湯だめ...麺を茹でて、一度水でしめてからお湯に入れたもの。・ざる...水でしめてからお湯に入れたもの。・かけ...水でしめた後、温め……

●フォーの食べ方

フォーとはお米でできたベトナムのうどん。もやし、ねぎ、ミント、セリなどをひと口大にちぎってライムをしぼります。ベトナムの魚醤ニョクマムはお好みで。

鍋と椀物の作法をマスター

●鍋のおいしい食べ方

最初に魚を入れるとダシが出ます。貝や肉は煮すぎると固くなるので、野菜類を入れて半煮えの頃に投入。中心は流れが激しくて煮崩れるので端からそっと入れてください。春菊と白滝は、肉を固くするので肉の近くに入れ……

●椀物

椀物の蓋にはつゆが付いているので、蓋を椀の右端内側に立てかけるように持ちます。少し間をおいて、つゆを汁に落とします。飲むときは両手で持ち、箸を持つ時は先に器を左手で持ちます。右手で箸を取ったら左手の指……

●土瓶蒸し

食べ方は、まずおちょこに汁を注いで香りを楽しみます。次にすだちをおちょこに絞って味みてみましょう。土瓶にすだちを絞ってしまうと味が変化して、2杯目から美味しくなくなってしまうので注意です。ふたをあけて……

株式会社エブリワーク代表取締役
渡邊忠司さん

1964年生まれ。関西大学卒業後、多くのホテリエを排出する株式会社エブリワークに入社し、現在は同社代表取締役を務める。皇室をはじめ、国内外のVIPへの接客実績を活かした講演会など多方面で活躍中。和食・洋食・中華やフォーマルな席でのマナーなどをイラスト付きで解説した著書『食べ方のマナーのコツ』。